IMFとは?

国際通貨基金(IMF)は、生産性や雇用創出、健全な経済に必要不可欠となる金融の安定と国際通貨協力を促す経済政策を支援することで、全ての加盟国190か国が持続的な成長と繁栄を実現するための取り組みを行っています。 IMFは、加盟国によって運営され、加盟国政府に対して責任を負っています。

IMFの業務

IMFは3つの重要な任務があります。国際通貨協力の強化、貿易の拡大・経済成長の促進、繁栄を損なう政策の抑制、の3つです。任務を達成するため、IMF加盟国は互いに、また他の国際機関と協力して働いています。

IMFの仕組み

IMFは以下の方法で国際金融システムの安定を図っています。

 
サーベイランス

経済と金融の動向の監視、および政策助言

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金融支援

加盟国に対する融資やその他の金融支援

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能力開発

各国政府が健全な経済政策を導入することを手助けするための技術支援と研修

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サーベイランス(政策監視)とは

IMFはサーベイランス(政策監視)という制度を通じて国際通貨制度の安定を維持し危機を防ぎます。経済の状況を精査し、持続的な成長を目指す政策を提言するために定期的に加盟国政府と政策対話を実施します。IMFはサーベイランスを通して地域や世界の経済と金融市場の動向も監視します。

IMFの金融支援とは

国際収支の問題が生じている加盟国、また、生じる可能性がある加盟国に融資や譲許的金融支援を提供します。これはIMFの根幹をなす役割です。

IMFのその他の支援

政府当局者に対する技術支援および研修から成る能力開発を行っています。加盟国が経済制度と経済統計を強化するほか、税制・行政と歳出管理、金融・為替政策、金融制度の監督・規制、法的枠組みの能力を向上することを目的としています。また、経済の安定性強化、経済・金融危機に対する脆弱性の軽減、生活水準の向上を目指す政策を提言します。

IMFの新型コロナウイルス危機への対応

新型コロナのパンデミックとそれに伴う経済的打撃により加盟国の金融支援の需要が増えました。対応策としてIMFは一般融資および緊急融資へのアクセスを一時的に拡大しました。また、譲許的融資のゼロ金利期間を延長し、緊急融資の金利をゼロに固定しました。

IMFがパンデミック中に実施した金融支援の概要はこちらでお読みください。

詳細(英語版)はこちら

SDRとは

IMFは加盟国の準備資産を補完する手段として、特別引出権(SDR)と呼ばれる国際準備資産を配分します。現在、世界のSDR配分の総額は約2,042億SDR(約2,930億ドル)に達しています。SDRは加盟国間で任意に通貨と交換することができます。

IMFの財源

IMFの財源は3つあります。加盟国のクォータと信用取極、国別借入取極です

加盟国のクォータ

IMFの主な財源は加盟国のクォータです。各加盟国のクォータは世界における経済規模と地位を反映しています。定期的に見直されるIMFのクォータについてはこちらをお読みください。

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新規借入取極

IMFと複数の加盟国や機関の間で結ばれる新規借入取極(NAB)はクォータを補う主な財源です。IMF理事会は2020年1月に、NABの規模を3,650億SDR(5,260億ドル)へ倍増することで合意しました。

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国別借入取極

加盟国はまた、国別借入取極(BBA)の下、取極に基づいた資金にアクセスできます。IMF理事会は2020年に新たなBBAを承認しました。そのうち、約1280億SDR(1830億ドル)の取極が2021年2月5日に発効しました。

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IMFの運営

IMFは各加盟国政府に対して説明責任を負っています。IMFは総務会を組織の頂点に置いています。この総務会は一般的に各加盟国の中央銀行総裁や財務大臣である総務1人・総務代理1人によって構成されています。総務会は年に1度、IMF・世界銀行の年次総会で協議します。総務のうち24人は、IMF理事会に助言する国際通貨金融委員会(IMFC)に在籍します。

IMFの日常業務は、24人のメンバーで構成される理事会が監督しています。この理事会は全加盟国を代表し、IMF職員が下支えしています。IMF専務理事は、IMF職員を統括するとともに理事会の議長を兼任します。 また、専務理事を4人の副専務理事が補佐します。

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IMFの設立

IMFは1944年7月、連合国通貨金融会議で創立されました。会議に出席した44か国は、国際経済協力の枠組みの構築と、1930年代の世界恐慌の一因となった通貨切り下げ競争の再発回避を目指しました。

よくある質問 FAQs

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