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今週のチャート

アジア、世界経済成長を牽引する底堅さ 中国の経済再開が追い風

中国とインドは合わせて、今年の世界経済成長の約半分に寄与する

世界経済の回復が不安定な中、アジア太平洋地域は、比較的明るい材料である。

今週のグラグが示すように、同地域は世界経済の成長の約70%に寄与する。これは近年よりもはるかに大きな割合である。

IMF

IMFの最新の地域経済見通しでは、世界で最も力強いアジア太平洋地域の強靭性と、政策当局者が直面する重要な課題について説明する。今年のアジア太平洋地域の成長率は、2022年の3.8%から4.6%に加速する見通しである。

主な進展は中国経済の再開であり、世界の他の地域の需要が弱いにもかかわらず、中国の消費が急増したことによって域内全体の成長が促されている。見通しに対するリスクは、米国が予想以上に金融政策を引き締めた場合の波及効果や、地経学的分断に伴うサプライチェーンの混乱などである。

こうした中、アジア太平洋地域は重要な課題もある。短期的には、インフレ率を中央銀行の目標へ持続的に戻し、公的債務を安定させるために、金融政策と財政政策の引き締めを維持しなければならない。世界的な一連のショックを管理するには、利用可能なすべてのツールを使用した統合的な政策対応が必要である。最近見られた米欧の銀行部門の混乱によるアジアの金融システムへの大きな影響はないが、家計や企業のレバレッジが高いことを考えると、注意深く監視する必要がある。

長期的には、何十年にもわたって地域および世界の成長の主要な原動力であった中国経済が、人口動態の変化と生産性の低下によって大幅に減速すると予想されている。アジア太平洋地域は、グリーンエネルギーへの移行を加速しながら、イノベーションとデジタル化などを通じて長期的な成長を促進するための構造改革を優先するべきである。